北欧インテリア好きが憧れる『ミナペルホネン』つづく展から刺激を受ける

2022年3月4日金曜日

インテリア ファッション

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2019 年11月から2020年2月まで東京都現代美術館で開催された、『ミナ ペルホネン/皆川明 つづく』展。

3階のフロア全体を使った大規模な展覧会で『ミナ ペルホネン』というブランドのあり方を丁寧に伝える内容となっていました。

今回はそんな『ミナ ペルホネン』から学んだことを書き留めておきたいと思います。
 
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北欧インテリア好きが憧れる『ミナペルホネン』つづく展から刺激を受ける 


東京都現代美術館で開催された、テキスタイルデザイナー/皆川明さんの『ミナペルホネン』つづく展。


つづく展では、多義的な意味をもつ「つづく」をキーワードに、
生地や衣服、インテリア、食器等のプロダクトに加えて、

デザインの原画、映像、印刷物、皆川明さんの挿絵など
創作の背景を浮き彫りにする作品群や資料が展示されていました。


展覧会名の「つづく」という言葉の背景には、『ミナ ペルホネン』が約25年間にわたり継続してきたことや、
「つながる・連なる・手を組む・循環する」など、モノや人が連鎖し何かを生み出していく生成のエネルギーを想起させる言葉の意味も含まれています。

ファッションからスタートした皆川明さんの活動は、インテリアや食器、空間デザインなど生活全般へと拡げ、デザインを通して私たちの日常の様々な場面に「喜び」をもたらす提案を重ねてきました。


2000年に登場したテキスタイル「タンバリン」。

今や北欧インテリア好きさんのあいだでも大変人気の「タンバリン」ですが、エンブロイダリーレース機というレース機で、繊細に刺繍されたものだということがわかり興味深かったです。


たくさんの刺繍の作品が展示されていましたが、縫い方のタッチが本当に美しい。

糸が生きているかのように、テキスタイルを作り出していて、生きているデザイン、まさにアートだと思いました。


わたしは大学で日本画を専攻していましたが、制作過程のアイデアスケッチやテキスタイルの原画は、絵を描くときと似ているなと思います。

この作品なんかは、テキスタイルだけど、もはや「絵画」ですよね。


テキスタイルになる前のスケッチから、想像以上に緻密で繊細なこだわりを間近で見ることができました。

テキスタイルに関しては全く無知のわたしですが、皆川明さんのスケッチでは、イメージの収集方法とそれのアナログでの表現(原画)からどのようにして『ミナペルホネン』ができているのかを知れておもしろかったです。

大学卒業後は、独学でグラフィックを学び、紙媒体のグラフィックデザイン業務をしてきた私。

『ミナペルホネン』は、時代を感じさせないデザインでグラフィック的にも参考になります。


現代におけるものづくりの意味や、デザインの社会における役割をもう一度、初心にかえり、考えなおすきっかけになりました。



「モノを大切に使い続けること・古くなったものに新たな生命を吹き込むこと」は、今の時代では特に大切なことだと考えさせられた展覧会でした。



雑誌の特集や本もたくさん出ているので興味のある方はぜひ。


さいごに


『ミナ ペルホネン』は、デザイナーの皆川明さんが設立。

ファッション・テキスタイルを中心に、デザインの領域にとらわれない活動をしています。

ファッションに限らず、想いを持って作ったデザイン(製品)が、持ち主の物や事に対する多様な想いにつながることは素敵なことだと思いました。

「生み出されたものが人々にもたらす豊かさ」に気づかされた展覧会でした。

展示を見終わってから、じんわりと幸福感に浸っていましたが、その幸福感は今もつづいています。

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